桂田睦子

餅粉も小豆も自分で育てて商品に

餅粉から手作りのお餅は大人気商品。大福やおやきはもちろん、春彼岸の時期にはだんご、6月ごろになれば笹餅と、季節ごとに楽しませてくれる。

「餅粉からあんこまで、全て“手作り”なのがうちの強み。小豆もうちの畑で育てている」。そう話すのは、2021年から代替わりした二代目の睦子さん。お客さんからは「むっちゃん」の愛称で親しまれる。笹餅は見つけたらラッキー、すぐに売り切れてしまう。近年では、むっちゃん考案の新商品「栗入り大福」も誕生。今後の商品展開も楽しみだ。

水分1滴でお餅の表情が変わる

お餅は、砂糖を入れて水で煮て、煮立ったら餅粉を入れて、練って、さらに水を入れて、煮て、練る、という一連の流れを繰り返す。この中で最も難しいのが、“水加減”だ。その日の気温や湿度で、餅の状態は敏感に変化してしまう。調整する唯一の方法は水分量を変えることだが、「水1滴で、その日の餅が決まってしまう」そう。柔らかくするか硬くするかは、作り手の判断に委ねられる。水加減を間違えれば、後戻りはできない。「正解がないから毎日が勉強」。常連客のニーズや好み、さらに季節によっても微調整しなければならない餅の柔らかさ。代替わりしたばかりのむっちゃんは、これから訪れる未経験の季節について「長年食べてるから、舌は肥えてる。それを武器に、チャレンジしていく」と意気込む。

母の味を残したい

むっちゃんが餅商品に携わるようになったのは、今から約15年前。子育てが一段落ついたタイミングで、箱詰め作業からスタートした。そこから経験を積んできたが、餅づくりに関しては「まだまだ修行中」と話す。「手作りの餡子も、まだお母さんが手を加えてくれる。1人になったらと思うと、少し不安ですね」と胸の内を明かした。愛され続けるお母さんの味を忘れないように、伝えていきたいとむっちゃんは話す。地元の人に愛され続けている桂田家の手作り餅、ぜひ御賞味あれ。

桂田睦子のレシピ

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