櫻田博

食べ応えある自慢の「白神ねぎ」

白神ねぎは「JAあきた白神」の農家さんが植えているブランド品種。たくましい太さや、とろけるような味わいとシャキシャキの食感が特徴で、秋田名物のきりたんぽ鍋にも度々登場する。

そんな「白神ねぎ」に、独自の“甘さ”と“柔らかさ”を加えているのが櫻田博さん。願いはただ一つ。「買ってくれた人が鍋に使ったとき、トロトロになっていて欲しい」と熱く語る。より甘く、より柔らかい白神ねぎに仕上げるため、実験と改良を積み重ねる日々。

藤里で生まれ育った櫻田さんにとって、白神ねぎは身近な存在。「小さいころ、風邪予防のために親父によく焼きねぎを食べさせられた。それがバリバリしてて、硬いのきらいだぁって思ってた」。そうしていつしか自分は、お客さんに柔らかくて甘いものを提供したいと思うようになったそう。

よりおいしい野菜を作るために

櫻田さんの白神ねぎの柔らかさへの追及は、留まるところを知らない。その膨大な数の研究ノートがその証。ノートは、作業内容や回数、時間、たい肥に関する情報などを記録するもの、栽培方法のアイデアを書き留めるさらもの、使用する車のメーターまでノートに記録を残している。「同じ気候、同じ天気の年はない、365日いつ何が起こったか分かる様にしておく」と櫻田さん。

より良い野菜を生産するために、困難はつきもの。細かく記録することで、何をどう失敗したかを理解しているという。「実験して、失敗して、改良して。そこに、農業のおもしろさを感じている」と話す。ノートの中身は、企業秘密のため絶対に見せられないそうだ。

チャレンジし続ける櫻田さんの想い

櫻田さん近年のテーマは、“低農薬の白神ねぎ”。白神ねぎは虫が集まってきやすく、農薬で対処しなければ病気になりやすい。しかし櫻田さんは「やっぱり、できるだけ無農薬に近いものを提供したい」と意気込む。最大の武器である“記録データ”をもとにたどり着いたのが、「葉面液肥」だった。葉面液肥とは「葉っぱの葉面に、肥料の液体をかける」こと、それを1週間に2回ほど行う。そうすることで植物自体が素早く、全体的に力を持つようになり、農薬に頼らずとも病気にかかりにくくなるそうだ。「失敗したから、分かったこと」と櫻田さんは言う。「白神ねぎ栽培は、難しい。だからこそおもしろい」。櫻田さんの追及は、まだまだ続く。

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